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手汗の処方薬

手汗でお困りの方が使用できる処方薬ができました。
『アポハイドローション20%』です。2023年6月1日より処方可能となります。

わきの汗(原発性腋窩多汗症)の処方薬はありましたが、(ラピフォートワイプ、エクロックゲル)手あせ(原発性手掌多汗症)の処方薬はこれが初めてです。

主成分オキシブチニン塩酸塩がエクリン汗腺に発現するムスカリン受容体に結合することで汗を抑えます。

臨床試験では、投与4週間でみたところ、半数以上の方で手の汗の量が50パーセント以上改善しています。

手のひらサイズのスプレーで、就寝前に5噴霧ほどを両手につけ、そのまま就寝、翌朝手を洗う、という使用方法です。

ただ、根本治療ではないため、効果、副作用などの状況をみながら、治療の継続を検討しなければなりません。

これまで、イオントフォレーシス、塩化アルミニウム、内服、ボトックス注射の治療はやられてきましたが、短いスパンの通院を要したり、自費治療であったり、副作用があったりと、治療のハードルが高いものでした。
今回、外用剤の処方が可能になったことで、より多くの方の生活の質を改善できるのではないかと思います。

手汗がひどく、学業、仕事でお困りの方は是非ご相談下さい。

(徳重おかもとクリニック皮膚科)